船橋で織りなす日本語模様20【音楽のまち】 君ら一人ひとりこそが未来だ
「音楽のまち・ふなばし」を掲げる船橋市には、多くの音楽イベントがあります。
その一つである船橋市合唱祭は今年で第70回の節目を刻みました。
2024年11月31日(土)、12月1日(日)の両日にわたって、船橋市合唱連盟創立70周年記念の「第70回船橋市合唱祭」が市民文化ホールで開催されました。
合唱祭は愛唱歌「星を集めて」の全体合唱からスタートしました。この歌の作曲者は谷川賢作さんです。
谷川賢作さんのお父様は、本年11月13日、92歳で亡くなった谷川俊太郎さんです。国民詩人とも称された現代詩人の大家(たいか)でした。
2017年に船橋市で開催された音楽イベント「第24回音楽のまち・ふなばし 千人の音楽祭」には谷川さん親子が参加しました。谷川俊太郎さん作詞の「鉄腕アトム」を市民合唱団と一緒に歌ったのです。
以前、本連載「船橋で織りなす日本語模様」でも「カッパカッパラッタ」で始まる谷川俊太郎さんの詩を紹介しました。https://bts-acad.com/3u-admin/post.php?post=506&action=edit
偉大な詩人を偲(しの)んで、本年4月に発刊された『かっぱ語録』(谷川俊太郎・覚和歌子、角川春樹事務所)を手に取りました。
これは、谷川俊太郎さんの言葉に、詩人の覚和歌子さんが解説(能書き)を付した著作です。覚和歌子さんは、先述した船橋市合唱連盟愛唱歌「星を集めて」の作詞者です。
谷川俊太郎さんの印象的な言葉が目にとまりました。
誰もきみに未来を贈ることはできない
何故(なぜ)ならきみが未来だから
谷川俊太郎・覚和歌子『かっぱ語録』所収「未来へ」より
BTS言語学院では、2024年12月19日(木)、船橋市勤労市民センターで「2024年さようなら会」を開きました。
クラスや有志による歌声、パフォーマンスなどが披露されました。
事前の練習で協調性を、当日の異文化交流で適応力ある人間性を養うことを目的とした校外学習の一環です。
テーマソングとして、Kiroroの「未来へ」(作詞・作曲:玉城千春)を各クラスで練習し、この日、皆で熱唱しました。
谷川俊太郎さんの言葉と重なり、学生一人ひとりに「君こそが未来だ」と励ます思いで、皆の歌声に聞き入りました。
歌は人の心に訴えかけ、人の心を打ちます。歌の語源が「訴える」や「打つ」ではないかと考えられているのも、なんとなく納得がいきます。
未来と将来の違いは?
過去、現在に対し、これから先のことを、「未来」と言ったり、「将来」と言ったりします。
何が違うのでしょうか。
未来と将来とでは、将来の方が時間的に早く到達するイメージがあります。
25世紀くらいの未来はどうなっているのだろう。
いろいろな職業が将来、AIにとって代わると言われています。
また、未来は客観的に述べる場合の先の時間で、将来は主観的に言う場合の先の時間を指すとも言えます。
人類の未来はどうなっていくのでしょうか。
君は将来、何になりたいですか。
BTS言語学院は将来、ベストな日本語学校になって、日本と世界の未来へ、有為な人材を輩出し続けていきたいと願っています。